生涯ご自身の歯で生活するために
虫歯や歯周病を未然に防いで、歯や口を健康に保つ
病院にかからずに風邪が治った経験はあっても、むし歯が治った経験がある人はおそらくいないのではないでしょうか。
歯には自然治癒力がないからです。一度むし歯になると、どんなに素晴らしい治療を受けても、残念ながら元に戻ることはありません。一方、初期のむし歯は自覚症状に乏しく、「痛い」と歯医者へ駆けつけるころには、かなり進行していることが。
そうならないために、歯医者での定期検診を習慣にしておきましょう。
定期検診(歯のクリーニング)
一概に歯のクリーニングと言っても、汚れの種類に応じた適切な方法があります。
1. 歯垢(プラーク)
染め出しを行った際に、赤く着色する部分が歯垢(プラーク)です。 比較的新しく付着したもので、丁寧な歯磨きで除去することができます。普段磨けていないところが上手に磨けるように歯磨き指導をしていきます。
2. バイオフィルム(歯垢が長期間滞留したもの)
染め出しを行った際に、青く着色する部分がバイオフィルムで、長期間付着した状態で膜を張って、歯磨きでは容易に除去することができません。PMTCという手法で一度除去することをお勧めしています。
3. 歯石(歯垢が石灰化したもの)
歯垢が付着して2〜3日で石灰化が始まります。歯石は歯ブラシで落とすことはできませんので、歯周病治療の一貫としてスケーリング(歯石取り)を行います。
4. 着色(茶渋、ヤニなど)
コーヒー・紅茶・お茶などの色素沈着、タバコのヤニ、歯の表面のステイン(着色)は、歯磨きでは除去することができません。
5. 変色
歯の外側からの「着色」ではなく、歯そのもの(エナメル質・象牙質)が加齢によって「変色」している場合、エアフローではキレイにすることはできません。薬剤を使用して歯そのものを漂白するホワイトニングが効果的です。
PMTC
専門機器を利用した歯のお掃除です
PMTCは略称のことで「プロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニング」のことをいいます。
歯磨きをしていても、すでに歯に定着して個人では落とすことの出来ない汚れや、プラークの元となるバイオフィルムを歯科医師、歯科衛生士が専門の機器や技術を使って除去することです。
これらの処置を行うことで、虫歯の予防はもちろんのこと、歯周病対策にも非常に効果的です。
また、口臭対策や、歯の健康に役立つ方法としても重要です。
定期的にPMTCを行うことによって、歯科治療でどのような治療が必要であるのかを知ることにもつながりますし、自分の口腔内の状況を歯科医師や歯科衛生士からアドバイスを受けることが出来ます。
定期的に受診することによって、最終的に自分の歯の健康を維持する効果が期待できます。
また、歯石などの除去を行ってくれることから、口腔内の健康を維持することにも役立ちます。
PMTCのメリット・デメリット
メリット | 歯周病(歯槽膿漏)や歯肉炎など歯周疾患の予防や改善。
|
---|---|
デメリット |
|
リスク/定期的な施術が必要、しばらくすればまた着色する
料金/¥5,000
唾液検査
唾液検査について
この疑問に科学的に答えられるのが唾液検査です。
虫歯ができるたびに治療するよりも、1回の唾液検査でしっかりと虫歯予防対策をすれば、とても経済的です。
本気で虫歯予防を考えていらっしゃる方は、ぜひ当院での唾液検査をされてみてはいかがでしょうか。
虫歯の原因
虫歯の原因は主に3つ。
これらを上手にコントロールできれば、虫歯は確実に予防できます。
この原因の組み合わせは人それぞれで違います。
虫歯になる人、ならない人がいるのはそのためです。
唾液検査のながれ
*30分程の簡単な検査です。 保険適用外¥3,240
唾液の量を調べます。
5分間、ガムを噛んでいただき、 唾液量をはかります。
唾液が多く出ると... | 口の中の食べ物を早く洗い流します。 |
---|
唾液のチカラを調べます。
検査紙に唾液を乗せ、色の変化を見ます。
唾液のチカラを知ると... | 食後の歯が、溶けやすい環境から、 どのくらい早く通常の状態に戻るのかがわかります。 |
---|
虫歯菌の数を調べます。
舌に検査棒を当てます。 | 歯垢を採取します。 |
むし歯菌の数が分かると... | どれだけ虫歯になりやすいのかがわかります。 どんな菌が多いのかを調べることができます。 |
---|
唾液検査でわかること
将来的に新しい虫歯が発生する可能性をグラフ化したものを作成します。
緑色の部分が大きいほど、将来的に虫歯の発生を避けられる可能性が 高いことを意味しています。
だ液検査によってお口の特徴が分かれば患者様ひとりひとりに合った生涯むし歯にならないアドバイスができます。
唾液検査の注意事項
次の場合は、唾液分泌の変化などにより、正しい検査結果が得られないことがあります。
・検査前1時間以内に飲食、喫煙、歯みがきをした場合。
・直前に激しい運動をした場合。
・常用薬以外に何らかの薬を服用している場合。 (特に1ヶ月以内に抗生物質を服用した場合)
・唾液に中に潜血が含まれている場合。
・検査前5~6時間以内に洗口剤マウスウォッシュ)を使用した場合。
リスク/検査結果が出るまでに時間を要する
料金/¥3,000